☆山・旅・諸々 ☆ 2019年4月号 多摩よこやまの道
3月23日、多摩よこやまの道を歩いた。
その昔、多摩丘陵は武蔵野国府(府中)から眺めると横に長く連なる山々であった。
夕暮れ時にシルエットとして浮かぶその美しい姿は、万葉時代の人々から「多摩の横山」「眉引き山」などとも呼ばれていた。
この里山の道には農村風景が所どころに残されており、菜の花、ヒメコブシ、白梅、紅梅、早咲き桜等が目を楽しませてくれる。
一本杉公園には古民家や炭焼き小屋もあり、煙の良い香りが鼻を優しくくすぐる。
「赤駒を山野に放し捕りかにて 多摩の横山 徒歩ゆか遣らむ」万葉集・宇遅部黒女
(夫の防人が徒歩で行くのを見送る句)