LUCKY通信 2018年10月号 高齢者向け住宅ローン

住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)が提供している60歳以上向けのリバースモーゲージ型住宅ローン「リ・バース60」の利用が、このところ急激に伸びています。

2017年度の申請件数は前年度比4倍強の174件に増加。2018年度は9月時点で既に160件を超えており、年間では昨年比約2.3倍の400件へと増える勢いです。

このリバースモーゲージ型住宅ローンは、毎月の支払いは利息のみで、元金は亡くなった時に対象物件を売却することで一括返済します。商品としては民間金融機関の住宅ローンに、同機構が保険を付ける方法です。

一般的なリバースモーゲージは自宅を担保に金融機関から融資を受けますが、このローンは新たに所有する住宅を担保にすることもできます。そのため利用者の平均年齢は72歳ですが、資金の使途としては「新築マンション購入」と「新築戸建建設」が多く、この2つで全体の7割を占めています。バリアフリー化などの戸建リフォームは1割程度です。高齢者の新築需要は意外に旺盛です。

更に、昨春からは「ノンリコース型」を追加し、亡くなった時の売却代金でローンを完済できない場合でも相続人に残債務が請求されない方式を導入しました。最近では利用者の8割がこの「ノンリコース型」を利用し、ローンを借りた親としては子供に迷惑をかける心配がなくなったと安心しています。今や「余生」とは言わず、充実した「第二の人生」を送るための住まいを取得する時代となりました。

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